フリーランス、個人事業主が入るべき保険

まず、フリーランスとは特定の企業や団体、組織に専従しておらず、自らの技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主もしくは個人企業法人のことで、一人親方やブロガー、プログラマーや作家といった給料ではなく、仕事を請け負って報酬を得る職種の方々になります。

今回はフリーランスの方が知っておくべきリスクとそのリスクに対して対応できる保険をご紹介致します。

フリーランスのリスクその1
フリーランスには傷病手当は無い!

会社に所属するサラリーマンとフリーランスには社会保障制度においていくつか違いがあります。
1つは『傷病手当』です。
サラリーマンはケガや病気で仕事ができない状態になった場合、傷病手当金を申請する事で給料の2/3の金額が最長1年6ヶ月受け取ることができます。
しかし、フリーランスにはこの傷病手当という制度はありません。フリーランスの方は仕事を請けて、報酬をもらっていますので、仕事ができない状態になった場合、収入がなくなってしまいます。大きな病気、ケガで1年間収入が途絶えると考えた時いかがでしょう。私なら不安で仕方ありません!特に大工さんや一人親方さんは仕事柄ケガをするリスクが高いため、仕事ができなくなった場合の備えが必要になってきます。

フリーランスのリスク2
フリーランスは年金が少ない!!

年金には国民年金と厚生年金があります。国民年金には遺族基礎年金、障害基礎年金、老齢基礎年金の3つがあり、厚生年金には遺族厚生年金、障害厚生年金、老齢厚生年金の3つがあります。
サラリーマンの年金は国民年金と厚生年金の2つの年金に加入していますが、フリーランスの方は国民年金しか加入できません。

◆遺族年金とは万が一亡くなった際に、遺族に支給される年金で、遺族基礎年金に関してはそもそも18歳までの子供がいない方には給付されません。18歳までの子供がいる方に対しては、年額780,100円+子供1人に対し224,500円が支給されます。(子供3人目から74,800円)子供が1人いる3人家族ですと、およそ年間100万円が給付されるということです。月で考えると、8万程度になりますので、一家の稼ぎ頭のお父さんが亡くなって、奥さんとお子様が生活するのに8万ではやっていけませんよね?

障害年金は、病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金で、障害基礎年金に関しては、病気やケガで、法令により定められた障害等級表(1級・2級)による障害の状態にあるときに障害基礎年金が支給されます。支給される金額は等級によって異なり、1級で780,100円×1.25+子供1人に対し224,500円が支給されます。(子供3人目から74,800円)
2級で780,100円+子供1人に対し224,500円が支給されます。(子供3人目から74,800円)となっております。遺族年金同様、この金額では生活をしていくには難しい金額です。

◆老齢年金は65歳から支給される年金で、老齢基礎年金に関しては20歳から60歳になるまでの40年間の全期間保険料を納めた方は、65歳から満額の支給されます。満額で年間780,100円です。

以上、遺族基礎年金、障害基礎年金、老齢基礎年金とそれぞれ保障はありますが、これだけでは不十分ということが分かるかと思います。

フリーランスに必要な保険とは!!
フリーランスの方は上記の内容から
A 傷病手当がないため、ケガ、病気で仕事ができなくなった場合の保障
B 遺族基礎年金が少ないため、万が一亡くなった場合の残された家族への保障
C 老齢基礎年金が少ないため老後の生活への保障
この3つに対しての備えが必要だと考えられます。

Aに対しては、アフラックの商品で渡辺直美さんが出演するCMで加入者が増加している就業不能保険が良いでしょう。就業不能になった場合に月々設定した金額が給付される保険です。近年アフラック以外にも多くの保険会社が新商品を発売しており、一般的には「60日以上就業できない状態が続いた場合」、「医師の診断が必要」といった条件が付いています。金額に関しては、自分で設定できるので、家族状況に応じて設定しましょう。

Bに関しては、万が一亡くなった場合の家族への保障として、
●保険料が安いが掛け捨ての定期保険
●保険料は高いが解約すると返戻がある貯蓄タイプの終身保険
●保険料が安く、掛け捨てタイプで、月々設定した金額が支給される収入保障保険
1000万の定期保険に入った場合、保険期間中に、いつ亡くなっても1000万という設定したお金が給付されます。いつ亡くなってもこの金額が必要という場合、定期保険が良いでしょう。
同じ掛け捨てタイプの収入保障保険は、定期保険と違い、月々で給付されるタイプです。一気に大きい金額を貰うより、給料のように毎月決められた金額が支払われるため、生活のバランスを崩さずにいけるというメリットがあります。もし、一括で大きな金額が欲しい場合、一括払いも可能です。
終身保険は貯蓄性があるため大きな死亡保障が欲しい場合、保険がかなり高くなります。しかし、設計の仕方によっては一定期間が過ぎて解約すると、支払った保険料より多い金額が戻ってくる、保障と貯蓄を兼ね備えたハイブリッドタイプになります。

Cに関しては、先程紹介した終身保険個人年金に加入するのが良いでしょう。しかし、貯蓄性がある商品に共通して言えることですが、貯蓄性があるものは一定期間まで解約せずにかけ続けなければ、途中で解約すると返戻金が大幅に少なくなってしまいます。よって一定期間まで、絶対に解約しない自信がない場合は、掛け捨ての定期保険や収入保障保険の方が良いでしょう。